マーチの話し

わたしの車はブルーのマーチ。
地方都市では車は必須アイテム。
一人に一台だ。

街中に住んでいるわたしだけど便利なのはわたしの周りだけ。
どこへいくにも公共機関だと時間がかかる。
たとえば市の南の方にある父の病院にいくならバスならかなりだ。
わたしは市の中心に住んでいるからそれですむ。

が、市の東にある実家からなら一度バスターミナルまで出ないと行けないので…半日がかりかも。
車ならバイパスで20分だ。
そんなこんなでマーチは足代わり。

このマーチは父の長い車生活の最後の車として近所の路地乗りのための「足代わり」のはずだった。
でもすぐに病気になってマーチは乗り手がなくなった。
このくんだりは「通い婚日記」で書いた。
父がくれると言ったが拒否したのは「こんな二重生活をしている家では車2台の維持はできない」から。
車というのは維持が大変。

それを訴えると「自分が生きてる間」限定ということで費用を肩代わりしてくれる、という。
そういう約束の元、マーチはうちに来た。
最初は夫が乗っていたけど赴任先からの移動はマーチはきつい。

そのうち娘が免許をとった。
元々、うちの車はスポーツ車のウィングロード。
かなり長さがある。
娘はマーチがいいと言う。

夫もウィングロードがいいと言う。
高速も楽。

入れ替えた。
入れ替えるには保険の入れ替え、かけかえも必要。
これはめんどうだった。

ウィングロードは運転は夫とわたし限定だった。等級も最大まで下がっていた。
この保険に娘を入れたほうが値段はマーチ保険に入れるより金額が押さえられる。

なのでディーラーの保険屋に言って、ウィングロードの保険とマーチの保険を入れ替えててもらた。

ウィングロードは元マーチの保険で高かったけど今度は夫とわたし限定したので下がった。
これでOK。うまい保険の付け方をした。

このマーチ。
わたしは好きだ。
これは女の子仕様。
化粧用の鏡は運転席。ウィングロードは助手席。
ということはウィングロードは「男が運転し、女は助手席」という図がコンセプトにあったということだ。
マーチのコンセプトは「女の子がかわいく街を乗る」のだと思う。

そう、マーチはくるくる小回りはきくし、そのへんの買い物は最適。
これは最初からいろいろついていた限定車のようだった。
かなりオプションがついている。
値段をきくとマーチの値段じゃない。
ぼったくられたみたいだ。

娘もわたしが乗らない時は乗る。
買い物をかわりに行ってもらう。
実家の母の具合が悪い時は娘に様子にみてもらいに行かせる。
母は孫が来たほうが喜ぶし。

夜、友達と御飯食べにいくという時は自転車じゃなく安全のため車で娘を出す。
車だと夜道も安全だし。

こうやって我が家のマーチは大活躍。
でも、マーチは「人を乗せるため」には作られていない。
物を乗せるためにも作られていない。
あくまで「女性が街を気楽にお買い物する」ためのイメージ。

家具を買ったりすると乗らない。
わたしはかなり多い頻度で親を乗せ、いろいろ動く。

年寄りが好きなドアの上の取っ手も助手席上にしかない。
両親を乗せると足りない。

ウィングロードは全箇所にあるし、娘がパンクした時には自転車ごと乗せて帰ってきた。
部活送迎でもかなり威力を発揮。

だけど、自転車ごとはもうないし、部活でたくさん子どもを乗せての送迎ももうないだろう。

でもマーチではいまいちモノがのらない。
ヒトがのらない。
わたしはこれから老いた両親をのせる機会がもっと増える。
もしかして車いすを乗せるかも知れない。

わたし個人はマーチに不満はないけど、そういう別の不満がわき上がってきた。
それはこれから老いた親のめんどうをみる、という覚悟からきてるものだった。

買い替え…
頭の中に浮かんできた。

洗脳…
母の頭を洗脳…
そうだ、買い替えへ向かって、母の頭へ刷り込むのだ。

母に買わせよう…
日々、ずっと母をマーチに乗せるたび、洗脳した。

「ほら、マーチは冷えないでしょ」(今年も猛暑)
「ほら、荷物はいらんでしょ」(母がホームセンターで小さい家具を買ったとき)
「ほら、鍵が反応しないでしょ」(これはただの電池切れだけど母はわからない)
「ほら、こことれたでしょ」(ただ、はずれただけ)
「ほら、坂登らないでしょ」(1200だからこんなもの)
「ほら、ほら、ほら…」

母はとうとう言った。
「こりゃ、この車は『ちゃんから』(わたしは知らなかったが多分熊本弁で粗悪品というイメージ)ばい。でけん(いかん)」

わたしはニヤリとした。

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