えありす万華鏡

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help リーダーに追加 RSS ふとんドーム

<<   作成日時 : 2009/01/12 23:50   >>

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口唇ヘルペスは早めの治療薬のおかげかでけっこう治りが早かったようだ。
かれてかさぶたもいつの間にかとれ、あと少し。
だけどちょっとの頭痛が長引いて、早朝弁当を作っては布団にはいったり掃除をしては入ったり出たり。
そこまで痛くもないけど用心のため。
体力温存。
みんなわかってるけど「自分の体温の布団の中」は気持ちいい。

だいぶ前のこと。
咳が止まらないのをほっておいて後からかかりつけの医院にいったら(前のかかりつけ、今はもうない)ウィルスがどうのこうの、で点滴をちょいとすることになった。
その点滴がウィルスやっつけるのと、体力維持となんとかとかいって、点滴三昧になるので2泊ぐらいを入院した。

その医院は小さいけど鉄筋の4階建て。
古い。診察室もレントゲン室入り口のドアも木。その木もはしっこはささくれている。
暖房はお湯がわくストーブ。
なのに入院設備がちゃんとある。上にいくと小さい小部屋が数個あって老人がはいってる。
二階の突き当たりは8人部屋の大部屋だけど使われておらず、冬になると点滴の子どもがたくさん寝ているような点滴の部屋で何度か子どもが世話になったことも。
カーテンはシミだらけの木綿の布ですでにくくってあって使われていない。
だだっぴろい。
トイレは和式。点滴うちながらは大変だった。

わたしはなんとその点滴部屋に使われているだだっぴろい部屋に入院することになった。
もちろん、テレビもなんにもない。
はしっこはパテーションで隠してあるけど、ちょっとした物置になってるし。

「え…ここ」
窓枠のガラスを押さえているモルタルははげたりしているような古い医院。
そう、ホラー映画の病院イメージ。
あの部屋のすみっこのパテーション(あれよ、あれ、昔の白い布のあれ)がなんかコワイ。
その後ろ、誰もいないよね〜〜

この無駄に広い部屋のはしっこのベットって、異様。
いい大人だったから「コワイ」とかないけどなんかこわい。
寝るのは真っ暗が好きだけど、今回だけは外の灯りがはいるようにカーテンをあけていた。
っていっても古いカーテンは遮光はないけど。

やばい雰囲気の中、やたら布団が重い。
ずっと羽根布団だったので重い布団はだめだ。しかも古い病院は暖房がきかない。けしてるのか。
こりゃ、やばいぞ。かなりダークだ。
ずっしりと身体にまとわりついてうなされそう。

翌日、ナース(当時はナース)に言った。
すると馴染みのナースはニッコリと「はい、ちょっと待ってくださいね」と。
「よかった、羽根布団かなにか持ってきてくれるんだ」と。

数分後、ナースが持ってきたものにがびーん。
「そう来たか!」

そう、持ってきたのは鉄製のあれ。
おなかとか手術したり足を折ったりした人用の布団が傷にかからないためのドーム。
正式名称は知らない。
画像

まじかよ〜〜
これでどうするわけ〜
ナースはニコニコしながら布団をぱっとめくるとドームをわたしにかぶせて上から布団で覆って行ってしまった。
恐竜のあばら骨の中にいる感じ。
けっこう大きくてベットのはしっこからはしっこまである。
身体を横にしても肩も当たらない。重いので動かない。
今はどんな風か知らないけど、かなりそれも古かった。

たしかに、布団の重さからは解放された。
だけど、だけど…
なんだよ〜〜

わたしは布団に密着するのがスキ。毛布は好きじゃなくって木綿の布団カバーが暖まってさらさらあったかきもちいい、が好き。
ふとんとだんごになるのがスキ。
なのにこれじゃ、布団から離れちゃうじゃん。
これじゃ寒いよ。
真冬だよ。

って、小さくぶつぶつ…
だ…が…
お…や…

あれま、存外快適じゃん。
ドームの中は自分の体温のみであったか。
寝返りするする。

わたしはけっこうこの布団ドームが気に入ってしまっていた。
姉が見舞いに来たとき丁度トイレにいっていて不在だった。
姉は「きっとこの中だ」とめくったそう。
こんな小さいとこはいるわけないじゃん!
と大笑い。
夫が連れてきた子ども(幼児だった)は喜んではいるし。

ふとこんなだいぶ前のことを布団の中でぬくぬくとしてて思い出していた。

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